バレエの用語は基本的にフランス語です。そのためレッスンをしていると「ステップは理解できたけど、呼び方が覚えられない」「先生からいわれても分からず反応できない」ということも少なくありません。練習を重ねれば覚えていけますが、レッスンについていくためには基本的なステップは理解しておいた方がスムーズです。そこでバレエのレッスンで必須となる基本的なステップと、どう覚えていけばいいのかアドバイスをご紹介します。

バレエで覚えておきたい基本のステップ

バレエの動きは、大きく分けて3つの部分で行います。バレエの表現で一番多くの動きをするのは足ですが、それに加えて腕の動き、さらに上半身の動きが組み合わさります。これらを同時に動かすため、レッスンでは動作ごとに名前がついています。

プリエ

基本となるステップで、ジャンプや回転をする前、また次のステップに移る前に体の均衡を保つためのステップです。膝裏をつけ、足の付け根から膝を曲げます。姿勢は真っ直ぐに保つ必要があります。着地の際にかかとがなめらかに地面につくようにするためのステップでもあります。

タンデュ

張る、先を伸ばすという意味のフランス語です。両足のかかとをつける1番ポジションや足を互い違いに揃える5番ポジションからスタートするステップです。足裏を床につけ、つま先を伸ばします。

デガジュ

解放するという意味のフランス語で、軸足から空中に片足を伸ばしてアンレール(足裏を宙に浮かせた状態のこと)にするステップです。

ロンドゥジャンプ

丸いという意味のロンと足を意味するジャンプが組み合わさったステップです。片足で立ち、もう一つの足を動かして円を描いたり宙に浮かして動かしたりします。

フォンデュ

溶けるという意味のフランス語です。片足のつま先を伸ばして軸足の足首につけた状態でプリエをしながら足を後ろに伸ばし、軸足も伸ばす動作をします。

フラッペ

叩くという意味のフランス語で、足裏で床を叩き足先を伸ばす動きをします。このとき足の甲を美しく見せなければならないので、かかとから動かして足先をしっかり伸ばすことを意識する必要があります。

プティ・バットマン

小さいという意味のプティ、打つという意味のバットマンが組み合わさったステップです。他のステップをつなぐ役割があります。膝から下を動かして軸足の横に出します。膝を動かさないようキープしながら足を横に出す必要があります。

グラン・バットマン

軸足に重心をかけたまま、もう片方の足を離したり戻したりする動作です。美しく足をあげる必要があります。

ピルエット

旋回という意味のフランス語で、片足でターンする動きのことをいいます。肩やお腹、お尻を床と平行に保つことを意識する必要があります。体の軸ができていないと難しい技です。

基本ステップを身につけるためのコツ

基本ステップはたくさんあるため、一度に全部を覚えるのは簡単ではありません。また先生に教わってもなかなか身につけられないことも多く、辛いと感じてしまうかもしれません。もちろんそれはバレエをしているなら誰しもが通る道です。まずは以下のことを心がけながら繰り返し体に覚えさせることが必要です。

先生のデモンストレーションをしっかり見る

デモンストレーションをしっかり見て覚えることが必要です。先生の動きを真似ることは、他の情報が頭に入ってしまうことにもなるので、まずは目でしっかり覚えることが先です。

足の動きを先に覚える

ステップは足と腕の動きが違うため混乱しがちです。まずは足の動きを覚え、それを支える上半身の姿勢を正しく保てるようにしましょう。それがしっかりできてから腕の動きを覚えるようにします。

焦らずゆっくり覚える

覚えられなくても焦ったりする必要はありません。自分の覚えられるペースで少しずつステップを身につけるようにすれば、だんだんとできるようになります。